芸能人や美容研究家の方々がブログや雑誌などで紹介している「洗顔しない」美容法を耳にして、興味を持っている方もいるのではないでしょうか?
実際洗顔しないで美しい肌が保てるなら、楽だし経済的だしいいですよね。
でも、もし本当に洗顔しないで美しい肌を目指しているのならば、「洗顔しない」の意味を理解する必要があります。
実は、よく目にする「洗顔しない」という美容法は、”顔を全く洗わない”ということではありません。
そこで本日は「洗顔しない」ということの実際の意味、自分の肌に合った洗顔方法の見分け方と手順についてご紹介いたします。
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
「洗顔しない」ということの実際の意味
洗顔しないと話題になっている芸能人の方々も、実際のところは洗顔をしているようです。
つまり、“洗顔料を使ってゴシゴシ洗う洗顔はしない”という意味であって”顔を洗う=洗顔”という行為はきちんとされていたんですね。
“洗顔”と聞くと、一般的に洗顔料や石鹸を使って顔を洗うことを思い浮かべる方が多いため、洗顔料を使わないことが「洗顔しない」という表現を使って取り上げられているようです。
決して顔を洗わないということではないので、朝起きたままの状態で、そのまま顔を洗わず、メイクをするのはやめましょう。
顔を洗わない肌の状態は、眠っている間についたほこり、汗、垢、余分な皮脂など、老廃物がたくさんついている状態だと言われています。
洗顔をすることで、それらの汚れを洗い流し、すこやかな肌を保つことが期待できるのです。
洗顔で得られる2つのこと
ここでは、洗顔がもつ役割についてご紹介します。
①肌を整える
洗顔をすることで、肌をすこやかに保つことが期待できます。
なぜなら、洗顔によって古くなった角質や汚れを洗い流すことができるからです。
洗顔をしないでいると、汚れが肌の表面をふさぐようなかたちになり、古い角質がどんどん蓄積されていくと考えられます。
こうして古い角質の蓄積がすすむことで、肌がくすんで見えたり、肌荒れを引き起こしやすいでしょう。
洗顔をすることが、
●肌をなめらかに保ちやすい
●肌をやわらげることが期待できる
など、美しい肌の状態へ近づく一歩となります。
古くなった角質によって皮膚の厚みが増すと、指で肌に触れるとゴワゴワすると言われているため、自分で確認することができるでしょう。
②化粧水・美容液がなじみやすくなる
洗顔をすることで、次に使用するスキンケアアイテム(化粧水や美容液など)が角質層まで浸透しやすくなることも期待できます。
なぜなら、洗顔をすることによって、肌の表面を覆うように存在していた皮脂や汚れを洗い流すことができるからです。
洗顔をしていない肌に化粧水や美容液をつけても、肌の表面で皮脂や汚れにはじかれるようなかたちになり、化粧品の魅力が実感しにくいでしょう。
洗顔をして化粧水・美容液などのスキンケアアイテムを角質層まで浸透しやすくすることで、
●うるおいのある、みずみずしい肌を保ちやすい
●肌のキメが整いやすい
など、やはりここでも肌に良いことが期待できるでしょう。
自分に合った洗顔方法を見分ける3つのポイント
「洗顔」という行為が必要であることについてはご紹介しましたが、洗顔料を使わない洗顔が良いかどうかについては、実は肌タイプや季節などによって異なると考えられます。
自分に合った洗顔を行わないと、肌に負担をかけてしまう可能性もあるかもしれません。
自分に合った洗顔方法を見分ける3つのポイントをご紹介します。
①肌タイプ
洗顔料を使うかどうかは、肌タイプによって決めることもできます。肌タイプによって、皮脂の量が異なるからです。
一般的には、以下のように考えられています。
★「乾燥肌」「敏感肌」⇒洗顔料を使わない洗顔を試しても良い
★「普通肌」「オイリー肌」「混合肌」⇒洗顔料を使った洗顔の方が良い
■「乾燥肌」「敏感肌」は洗顔料を使わない洗顔
ここで言う洗顔料を使わない洗顔方法とは、ぬるま湯だけで洗い流す洗顔方法です。
ではなぜ、乾燥肌の方と敏感肌の方が、洗顔料を使わない洗顔方法を試してみても良いのかについてご紹介します。
※その他にも、洗顔料を使わない洗顔方法はいくつかありますので、後ほどご紹介します。
【理由①】肌に負担をかけにくい
洗顔料には、汚れや古くなった角質を取り除く役割があるとされているため、肌の状態によって、時には負担になることも考えられるでしょう。
また、皮膚の表面にある角質層という部分には、主に肌をすこやかに保つための2つの役割があると言われています。
1. 角質層の水分が逃げるのを防ぐことで、うるおいを保つ
2. 外からの雑菌などの侵入を防ぐ
健康的な肌は、この角質層の部分で水分を保っているとされていますが、実は角質層はとても薄いと言われています。
そのため、ゴシゴシこするなどの強い摩擦を与えることで、乾燥しやすいと考えられているのです。
洗顔による肌への負担が減ることで、肌タイプによっては肌のうるおいが保ちやすくなるかもしれません。
【理由②】適度な皮脂を残すことで乾燥を招かない
洗顔料を使用せずに洗顔をすることで、肌に適度な皮脂を残しやすいため、乾燥しにくくなることも期待できます。
乾燥肌の方は、洗顔の際に皮脂を落としすぎてしまっている可能性も考えられるためです。
顔を洗うことで余分な皮脂を洗い流すことは大切ですが、皮脂は肌にとって必要なものでもありますよね。
皮脂は角質層の最も外側で、外部からの肌への負担を防ぎ、保護する役割を担っているとされています。
乾燥肌は、もともと皮脂量が少ない可能性があると言われています。
そのため、洗顔料によっては肌に残すべき皮脂も洗い流してしまうことが考えられるでしょう。
水だけで洗顔をしても、最低限のほこり・垢・汗は洗い流すことができると言われています。
■「普通肌」「オイリー肌」「混合肌」は洗顔料を使った洗顔
上記3つのような肌の方は、なぜ洗顔料を使って洗顔をした方が良いと考えられるのでしょうか。その理由についてご紹介します。
【理由】余分な皮脂を落とすことができる
洗顔料を使って洗顔をすることで、余分な皮脂を洗い流しやすいでしょう。
普通肌・オイリー肌・混合肌に関しては、皮脂が適量、または多めな状態にあるといえます。
また、皮脂は時間の経過とともに増えると言われているため、夕方になると化粧が崩れやすくなったりテカリが気になったりしやすいのです。
「ほこり」や「汗」、「垢」は、水ですすいだだけでも落とせますが、皮脂はそれだけでは十分に洗い流せません。
洗顔料を使うことで、余分な皮脂や毛穴に詰まった皮脂を洗い流すことが期待できます。
★自分の肌タイプをチェック!
自分の肌タイプが分からない場合は、例としてこちらを参考にしてみてください。
一般的に人の肌は、水分量と皮脂量のバランスから、大きく「普通肌」「乾燥肌」「オイリー肌」「混合肌」の4種類に分類されると言われています。
洗顔後、化粧水等何もつけない状態で放置したあと、肌をチェックしてみましょう。
肌につっぱり感があるか、テカりがあるかの2つの軸から判断できるとされています。
肌のつっぱりはなく、テカリもなし⇒普通肌の可能性
肌のつっぱりはなく、全体的にテカる⇒オイリー肌の可能性
肌がつっぱって、テカりがない⇒乾燥肌の可能性
肌がつっぱって、おでこや鼻のTゾーンだけテカる⇒混合肌の可能性
肌タイプは年齢によっても変化すると言われています。
10代・20代のうちは皮脂量が多く、テカリに悩まされていた方も、年齢を重ねるごとに乾燥肌に傾きやすくなるとされているのです。
自分の肌タイプを勘違いしたり思い込んでしまったりすると、一度出た結果をずっと信じ込んで肌に合わないお手入れをしてしまうこともあるので、肌タイプは定期的にチェックすることをおすすめします。
②季節や生活習慣
肌タイプは加齢によっても変化するとお伝えしましたが、肌はとてもデリケートなので、気温や湿気などの他、食事や睡眠などの生活習慣も影響しやすいと言われています。
そのため、肌は毎日同じ状態であるとは限りません。いつもと違うなと感じたら、その時々に応じたお手入れを行いましょう。
特に乾燥しやすくなる秋冬は皮脂量も少なくなるため、自分の肌に合わせて洗顔方法も変えてみてください。
乾燥肌の方は、脂っぽさを感じた日にはその部分だけ洗顔料を使うなど、肌の状態を見て日々の洗顔方法を変えることをおすすめします。
③メイクの有無
メイクをした日の夜の洗顔は、肌タイプに関係なく洗顔料が必要となります。
メイクを落とす時、クレンジング料を使用しますが、メイクを落としきれなかった場合、クレンジング料とメイクの残りで肌が覆われることも考えられます。
その結果、毛穴に皮脂や汚れが詰まりやすく、ニキビの原因となることもあると言われています。
また、そのような肌の状態は化粧水や美容液が角質層まで浸透しにくくなるため、肌のうるおいが不十分になり、乾燥しやすくなることも考えられます。
そのため、メイクをした日は必ず、クレンジングの後に洗顔料を使って洗顔をしましょう。
なお、お持ちのクレンジング料に「W洗顔不要」と記載されている場合は、クレンジング料と洗顔料の役割を兼ねています。もし気になる場合はその時だけ洗顔料を使用しましょう。
朝の洗顔と、メイクをしていない日の夜の洗顔については、お伝えした肌タイプや肌の状態に合わせて、洗顔料を使う・使わないを判断すると良いでしょう。
洗顔料を使わない洗顔の手順
【1】ぬるま湯での洗顔
乾燥肌、敏感肌の方は、まずは基本の「ぬるま湯での洗顔」をやってみましょう。
① 手を洗う
洗顔の前はもちろん、スキンケアでお手入れをするときにも、先に手を洗うことを習慣づけるようにしましょう。たくさんの雑菌がついたままの手で肌に触ると、さまざまな肌悩みを引き起こしかねません。
② ぬるま湯で優しく洗う
少しぬるめかな?と思う人肌くらいの温度で、肌をこすらないように優しく洗いましょう。熱すぎるお湯で洗うと肌に必要な油分まで取ってしまうことがあり、肌の乾燥を引き起こしやすくなります。また、急激な温度変化は肌の負担も大きくなりやすいので、極端な冷水もおすすめできません。指の腹を使い、優しい力加減で、なでるように洗いましょう。
③ タオルで拭き取る
洗顔後はタオルでゴシゴシ拭くのではなく、清潔で肌触りの良いタオルを肌にあてて、水分を吸収させましょう。
【2】ぬるま湯→拭き取り化粧水
ぬるま湯洗顔だけでは少しべたつきが気になるという時には、ふき取り化粧水の使用がおすすめです。
ふき取り化粧水とは、古くなった角質や余分な皮脂を取り除くことができるアイテムです。ふきとり化粧水をたっぷりと含ませたコットンで、肌をなでるように使用しましょう。
①ぬるめのお湯で洗顔しタオルで拭く
【1】の手順と同様に、最初に手を洗ってから優しく顔を洗いましょう。
②コットンにたっぷりふき取り化粧水を染み込ませる
化粧水は、コットンがひたひたになるまで染み込ませましょう。コットンにつけた拭き取り化粧水が少ないと、コットンと肌に摩擦が起きやすくなってしまいます。
③コットンを使ってそっと肌をふく
ふき取り化粧水をたっぷり染み込ませたコットンで、肌をそっと撫でるようなイメージで拭き取るのがポイントです。
コットンの汚れてしまった箇所は何回も使用せずに、清潔な部分を使うようにしてください。全面汚れてしまったら、コットンを新しいものに取り替えましょう。
拭き終わった後は、顔をすすぐ必要はありません。いつもどおり、自分が使用している基礎化粧品で肌のお手入れを行います。
※拭き取り化粧水のみでは、肌のうるおいを十分に実感しにくいでしょう。
【3】スチーマー
皮脂詰まりが原因で毛穴汚れが気になる方は、洗顔の代わりにスチーマーを浴びるのもおすすめです。
スチームを浴びて肌の表面を温めることで、毛穴が広がりやすくなり、古い角質に隠れてしまった毛穴の皮脂汚れが浮きやすいと言われています。
また、肌表面をやわらげることで、その後に使う基礎化粧品の成分が角質層まで浸透しやすくなることが期待できるでしょう。
①5分程スチーマーを浴びる
②タオルで優しく拭う
水で洗い流す必要はないので、その後は化粧水などいつものスキンケアでお手入れをしましょう。
【4】蒸しタオル
スチーマーを持っていない方は、蒸しタオルを使用する方法もあります。
①蒸しタオルを作る
用意するもの
・清潔なタオル
・ラップ
〈蒸しタオルの作り方〉
1.水でぬらしたタオルを軽く絞ります。
2.ラップを巻いて、電子レンジ耐熱皿にのせます。
3.電子レンジで温めます。
※やけどには十分注意してください。腕などにのせて確認し、熱すぎる場合は少し冷ましましょう。
②蒸しタオルを顔にのせる
③乾いた別のタオルで軽く押さえる
水で洗い流す必要はありません。その後は化粧水などで、いつものお手入れをしましょう。
洗顔料を使った洗顔の手順
普通肌・混合肌・オイリー肌の方は洗顔料を使った洗顔がおすすめです。丁寧な洗顔方法をご紹介します。
① 手を洗う
② 洗顔料を手のひらでよく泡立てる
洗顔料はしっかりと泡立てる必要があります。洗顔料を手のひらに出し、水を少しずつ加えながら泡立てます。泡立てるのが苦手な方は便利な泡立てネットも販売されているのでぜひ使ってみてください。
③ Tゾーン→Uゾーンの順番に、肌にのせて円をかくように汚れとなじませる
皮脂量が多いとされるTゾーン(おでこ・鼻)から洗い、次にUゾーン(頬・あご)へと移ります。ゴシゴシと強くこするのではなく、指の腹を使って優しい力加減でクルクルと洗顔しましょう。皮膚の薄い目元、口元は、最後に泡をのせるようにして軽く洗いましょう。
④ ぬるま湯で洗い流す
すすぎ残しがないように、額の生え際部分や耳の後ろ、あごの下など鏡でしっかりチェックすることをおすすめします。
⑤ 清潔なタオルで優しく拭き取る
※スペシャルケアとして、顔を洗う前にスチーマーまたは蒸しタオルで毛穴を開かせておくと、事前に汚れを浮かせることができます。毛穴の汚れが気になる方は試してみても良いでしょう。
最後に
いかがでしたか?
洗顔する・洗顔しないは、洗顔料を使用するか、しないかのことでしたね。
その日の肌の状態や、季節に応じて洗顔方法を選択すると良いでしょう。
そのためにも、自分の肌が「今」どのような状態かを常に確認するようにしてみてくださいね。
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